総研大とは
総研大の特徴
世界トップレベルの研究機関で研究者を育成
総合研究大学院大学は、大学共同利用機関等との緊密な連係及び協力の下に、世界最高水準の国際的な大学院大学として学術の理論及び応用を教育研究して、文化の創造と発展に貢献することを理念に、1988年に我が国最初の国立の独立大学院大学として創設されました。
総研大の最大の特徴は、大学共同利用機関等の世界トップレベルの研究環境を教育の場としている点にあります。
大学共同利用機関等の研究機関(基盤機関)は,個々の大学では整備できない大規模な施設・設備,大量のデータや貴重な資料等の研究資源を全国の大学の研究者に提供するとともに,国内外の研究者との多彩な共同研究を通じて,我が国の先端学術を牽引する研究拠点の役割を担っています。
総研大は,そのような基盤機関の優れた研究環境において,各研究分野の豊富な研究者集団を教授陣とし、高度な専門教育を提供します。
自立した研究者の育成
総研大では、先端学術院のもと、基盤機関に支えられた『20コース』が設置されています。これにより、学問の垣根を越え、基盤機関の多彩な教育リソースを全学で柔軟に提供できる教育環境を提供し、『5つの力量』に裏付けられた、『高い専門性・広い視野・国際通用性』を備えた「自立した研究者」を育成します。
自らが専門とする学術領域に蓄積された知見と方法論を修得し、それらを応用して高度な研究を推進することができる。 |
研究を通じて事象を深く理解し、自由な着想に基づいて未踏の課題に挑戦し、新たな知的価値を生み出すことができる。 |
自らの専門性に立脚しつつ、学際的な視点から周辺領域の課題に取組み、幅広い学術の進展に資することができる。 |
国・地域・言語・文化・性別・宗教などに捉われない理解と協働に基づき、高い普遍性を持つ学術成果を発信することができる。 |
自らが行う学術研究の社会的な意識や位置付けを認識し、研究者としての倫理観と責任感をもって行動することができる。 |
教育課程
数字で見る総研大
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- 2020の研究機関・20のコース
- 先端学術院では、基盤機関に支えられた20コースが設置されます。学問分野の垣根を超え、基盤機関の多彩な教育リソースを全学でより柔軟に活用できる教育環境を提供します。
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- 約75%修了10年後、約75%が研究職
- 2001年から2008年に修了した者のうち、約75%が研究職として活躍しています。
(2020年総研大FACTBOOKより)
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- 約30%約3割が留学生
- 本学学生の約30%が、外国人留学生です。(2022年5月1日現在)
先端学術院
総研大は、世界最先端の研究拠点を教育の現場として、高い専門性を持った博士人材を育成してきました。
一方で、刻々と変化する学術分野の動向や社会の要請を踏まえ、複合的・融合的な課題に取り組む博士人材を育成していくには、高度に専門的なリソースを、より分野を超えて柔軟に活用できる体制が必要です。
そのため、総研大はこれまでの教育体制を見直し、2023年4月1日、先端学術院を設置しました。同時に、新たに国立国語研究所及び総合地球環境学研究所を、本学の基盤機関に迎え、教育環境の更なる充実を図りました。
先端学術院では、基盤機関に支えられた20コースが設置されます。これにより、学問分野の垣根を超え、基盤機関の多彩な教育リソースを全学でより柔軟に活用できる教育環境を提供します。
20コース
コース | 基盤機関 | イメージ | |
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人類文化研究コース | 国立民族学博物館 | ||
国際日本研究コース | 国際日本文化研究センター | ||
日本歴史研究コース | 国立歴史民俗博物館 | ||
日本文学研究コース | 国文学研究資料館 | ||
日本語言語科学コース | 国立国語研究所 | ||
情報学コース | 国立情報学研究所 | ||
統計科学コース | 統計数理研究所 | ||
素粒子原子核コース | 素粒子原子核研究所 | ||
加速器科学コース | 加速器研究施設・共通基盤研究施設 | ||
天文科学コース | 国立天文台 | 5年一貫制博士課程・博士後期課程/博士(学術)・博士(理学)・博士(工学) | |
核融合科学コース | 核融合科学研究所 | ||
宇宙科学コース | 宇宙科学研究所 | ||
分子科学コース | 分子科学研究所 | ||
物質構造科学コース | 物質構造科学研究所 | ||
総合地球環境学コース | 総合地球環境学研究所 | ||
極域科学コース | 国立極地研究所 | ||
基礎生物学コース | 基礎生物学研究所 | ||
生理科学コース | 生理学研究所 | ||
遺伝学コース | 国立遺伝学研究所 | ||
統合進化科学コース | 統合進化科学研究センター |
テーラーメイド型教育プログラム
学生の研究テーマに即して,コースの枠組みを越えた柔軟な単位修得や研究指導を受けることが可能です。
複数の基盤機関で学位論文研究を行う共同指導制度や、海外の大学との国際共同指導制度により、複合的な課題に挑戦する博士人材の育成を目指します。
学生研究の紹介
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- 中国における農村開発に関する人類学的な研究
- 専攻・研究者名:地域文化学 劉丹
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- 台湾先住民族のゲノムを用いた研究を行う際の倫理的問題について
- 専攻・研究者名:生命共生体進化学 知久彩楓
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- 重力理論はアインシュタインを超えられるか?
- 専攻・研究者名:素粒子原子核 片山友貴
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- Extracting insights on celadon glazes using light
- 専攻・研究者名:物質構造科学 Angelo Perez RILLERA
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- 国際共同実験NA61/SHINE実験における中性K中間子の解析手法の確立
- 専攻・研究者名:素粒子原子核 西森早紀子
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- モンゴル国における家畜の交換に関する文化人類学的研究
- 専攻・研究者名:地域文化学 BAT-OCHIR BALJINNYAM
学生支援
経済的支援
リサーチ・アシスタント制度や授業料免除制度、SOKENDAI特別研究員制度等により、
優秀な学生の研究活動を経済的にサポートします。
研究派遣支援
SOKENDAI研究派遣プログラムや国際共同学位プログラムにより、
国内外の長期共同研究等に取り組む学生をサポートします。
入試情報・問い合わせ
先端学術院アドミッションポリシー
求める学生像
総合研究大学院大学は、研究に対する強い興味を持ち、学問の全体を俯瞰的に捉えながら、新しい時代を切り開く研究を目指して、豊かな知性と感性を絶えず研磨し、国際的に活躍する意志と熱意を持った学生を求める。
入学者選抜の基本的な考え方
総合研究大学院大学は、入学者を選抜するにあたって、我が国の先端学術を牽引する大学共同利用の研究所その他の機関が担う学術分野において、自立的に研究を推進することのできる基礎学力と論理的な思考力を重視する。そのような力を適正に判定するために、それぞれの専門領域に応じた多様な選抜を実施する。